
サプライチェーンマネジメント(SCM)とは?3つのメリットも含め詳しく解説!
実際に物を生産・輸入・輸出している方は一度は聞いたことがあるであろう、全体最適を...
サプライチェーンマネジメント(SCM)とは?3つのメリットも含め詳しく解説!
実際に物を生産・輸入・輸出している方は一度は聞いたことがあるであろう、全体最適を目指すマネジメント方法「サプライチェーンマネジメント(SCM)」についてこの記事では解説したいと思います。
「言葉自体は聞いたことはあるけど、具体的にどういうことをするのか?」
「サプライチェーンマネジメントを適用したところでメリットなんてあるのか?」
等の疑問に答えるべく、デジタルフォワーダーであるPortrichが、言葉の歴史・なぜ必要なのか・ 適用することでのメリットなどを深掘りをしていきます!
そもそもサプライチェーンマネジメントとは?

冒頭にも書いた通りで、サプライチェーンマネジメントとは、サプライチェーン全体の最適化を目指す経営管理の方法のことです。
「SCM」と略されることもありますね。
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▼サプライチェーンって何だっけ?という方はこちらの記事を参照ください。
【用語解説】サプライチェーンとはどういう意味かをわかりやすく解説!
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サプライチェーンの流れは、モノによって異なると思うので、ここでは簡単に
①調達 → ②製造 → ③発送 → ④販売
というサプライチェーンだけで考えてみましょう。
もし、これら4つの部門がバラバラに最適化をした場合に、以下のような4つのチームができたとします。
①調達チームが月100個を調達可能
②製造チームが月80個を製造可能
③発送チームが月130個を発送可能
④販売チームが月120個を販売可能
この場合、この4つのチームが月に調達から販売まで完了できるのは何個でしょうか?
そうですよね、一番遅い製造チームの80個しか販売までは完了しないんです。
このようにサプライチェーンを部署ごとに最適化するのは効率が良いとは言えないため、どうにか効率良く改善したいという思いから良く使われるのが「サプライチェーンマネジメント」です。
では、どのようなサプライチェーンが理想的でしょうか?
それは、各チーム間がジャストインタイムな連携を取れいている場合が理想と言えます。
そのジャストインタイムとは何かについて説明していきます。
ジャストインタイムとは?
ジャストインタイムは、「必要なものを必要なだけ必要な時に供給する」 という意味です。
具体的に見ると、先ほどの4つのチームの例ではチーム間で対応可能な個数が違ったことが無駄につながるわけですね。
なので、全チームが同じ個数だけ対応可能であれば在庫をどのチームも対応可能な個数以上抱えることなく、無駄なく最適な状況だと言えるわけです。
これを実現するためには適切な在庫管理 / 適切な情報連携が必須となります。
なのでこれまでの話を要約すると、
- サプライチェーン単体ではなく全体を最適化することに意味がある(サプライチェーンマネジメントが大事)
- サプライチェーンマネジメントには、適切な在庫管理 / 適切な情報連携が必要
ということがわかったと思います。
逆にいうと、需要予測に失敗し在庫管理が上手くできないと、お金の周りが悪くなるため経営を圧迫することになります。
それを防ぐために、「必要なものを必要なだけ必要な時に供給する」というジャストインタイムな部署間の連携が必要不可欠です。
続いて、サプライチェーンマネジメントの歴史を見ていきましょう!
サプライチェーンマネジメントの歴史

サプライチェーンマネジメントは、製造やサービスが始まり販売された時から存在した考えだと言われています。
この言葉自体は、ブース・アレン・ハミルトンのK.R.オリバーとM.D.ウェバーが、1982年に初めて用いたとされています。
次に、サプライチェーンの重要性について見ていきましょう!
なぜサプライチェーンマネジメントが必要なのか?

結論、経営と深い関係があるためです。
その理由を説明するため、まずはマーケティングを行う上で大切な4Pについて解説をさせてください。
4Pとはなにか?
マーケティングにおける4Pとは
- Product【商品開発】
- Price【価格設定】
- Place【チャンネル】
- Promotion【販促】
と行った4つのPから始まる単語のことを言います。
市場の需要や、商品のターゲットによっても変わってきますが、おおよそこの4つの観点が会社にとって他社との差別化を図るための観点である、とされています。
もちろんこの4Pが経営に深い関係があることは以下の各単語の説明からも明らかです。
Product【商品開発】
どのような商品が売れるかどうか、需要があるかどうかを見極めながら商品の仕様を決め、開発を行います。
Price【価格】
こちらは単純で、いくらの値段で商品を提供するかを決めることです。
Place【場所】
どこでターゲットに商品を提供するかを考えます。
現在だとオンラインで日本中をPlaceにする事業も増えていますが、店で販売するのか、大阪をメインターゲットにするのか等を決めていきます。
Promotion【販売販促】
ターゲットにどのような方法 / 場所で商品をアピールするかを決めます。
オウンドメディア・広告・SNSなどで商品の魅力を紹介し、買ってもらうためのプロモーション戦略を立てます。
4Pとサプライチェーンの関係
4Pのうち、サプライチェーンマネジメントと関係のある項目はどのPでしょうか?
サプライチェーンの最適化が進んでいるとPriceを今よりも安くできて、他社との差別化を図れるかもしれません。
もしくは、Priceはそのままにして、利益を大きくすることも可能ですね。
また、Promotionの一環としてサプライチェーンに無駄が少ない、という観点で広告を打てるかもしれません。
このように実はサプライチェーンを最適化することは、マーケティングの4P全てに紐づく事象なのです。
なので、企業は4Pとサプライチェーンマネジメントをセットで考えることにより、他社との差別化を図ることができます。
そのため、サプライチェーンマネジメントが重要な企業の仕事の1つになるわけです。
続いて、サプライチェーンマネジメントのメリットについて具体的に見ていきましょう!
サプライチェーンマネジメントのメリット

サプライチェーンマネジメントには、どのようなメリットがあるのでしょうか?
主に、以下の3つのメリットがありますので、それぞれ解説していきます。
リードタイムの短縮が見込める
リードタイムとは、ある作業 / もしくは一連の作業 にかかる時間のことです。
製造業 / 最近ではシステム開発業界 などで良く使われている言葉で、1つのモノを作成するのにかかる時間を指すことが多いです。
サプライチェーンを最適化することで、1ヶ月で作成できる個数が増えることで、一個あたり作成する時間を短縮できるわけですね。
無駄な在庫 / 手持ち無沙汰な人材・部署を減らすことができる
サプライチェーンを最適化することで、各部署で最適な人数・最適な在庫数で運営が可能になります。
この最適化をするために各企業は努力をしていますね。
製造業をしている大手企業などであれば、全体の1%の無駄在庫を減らすだけで数百万から数千万の経費がなくなることでしょう。
経営が安定する
上の2つのメリットである、リードタイムの削減や、無駄な在庫の減少、人材の有効活用ができるようになるため、経営が安定します。
サプライチェーンマネジメントで節約できた時間と労力を他の部署に回すことにより、売り上げが伸びやすく、経費を削減できることでしょう。
サプライチェーンマネジメントの課題

サプライチェーンマネジメントは、導入しただけでは上手くいかないということを頭に入れておくことが必要です。その企業ごとの問題や課題点によっても対応は違ってきます。
その問題点や課題に沿ったものでないと、意味はありません。また、企業全体の意識も重要になってきます。
多様化する製造業や、IT発達によるサプライチェーンのグローバル化、そして、情報収集をリアルタイムで行う必要があり、これらの事を意識しながら、サプライチェーンマネジメントを実現する必要があります。
まとめ

サプライチェーンマネジメントは、目まぐるしく変わる消費者の期待に答えつつ、経営戦略をしていき、サプライチェーン全体の最適化を図るものです。
難しく上手くいかない場合もあると思います。
企業の問題点や課題も分析しつつ、企業事に合ったサプライチェーンマネジメントが必要になってきます。
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