FCLとは?FCLの意味やメリット・デメリットを知って効率的な物流を!
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FCLとは?FCLの意味やメリット・デメリットを知って効率的な物流を!

貿易用語でよく聞くFCLの意味や、FCLでの輸送手順について説明しています。 ま...

FCLとは?FCLの意味やメリット・デメリットを知って効率的な物流を!

貿易用語でよく聞くFCLの意味や、FCLでの輸送手順について説明しています。

またFCLと合わせてよく使われるLCLの意味や、輸送手順などについても解説しています。FCLやLCLの意味や違いを知ることで、効率的な物流の手続きが可能になりますので、知識として覚えておくと業務がスムーズにはかどります。

 貿易用語でよく使われるFCLとは?

FCLとは「Full Container Load」の略称で、コンテナを一本貸し切りで輸送することを指します。

FCLは英語の読みを縮めて「フルコン」と呼ばれたり、また「CY貨物」と呼ばれたりすることもあります。
荷主が丸ごと借りたコンテナは、CY(コンテナヤード)と呼ばれる一時保管所に預けられるため、FCLがCY貨物と呼ばれるようになりました。

フォワーダーなどの業者は「FCL」というよりも、「CY貨物」と呼ぶ場合が多いようです。

FCLに対してLCLとは?

国際物流に関わるとFCLと同じくらい、LCLという言葉も頻繁に耳にします。
LCLとは「Less than Container Load」の略で、一つのコンテナに複数の荷主が貨物を混載する形態のことです。

コンテナ一本分に満たない小口の貨物を輸送したい場合には、LCLを利用して、他の荷主たちとコンテナ内のスペースをシェアします。

LCLは、混載をするために貨物をコンテナ・フレイト・ステーション(CFS : 保税蔵置場)という場所に集め、そこで仕向け地別にコンテナに詰み込まれます。船会社指定のコンテナ・フレイト・ステーション(CFS:保税蔵置場)でコンテナに混載されるため、「CFS貨物」とも呼ばれます。

FCLとLCLの輸送手順の違い

FCLとLCLは、詰み込む形態が違うため、輸送手順も違ってくることを覚えておきましょう。
ここではFCLとLCLの輸送手順について説明します。

FCLの輸送手順

FCLは、コンテナに貨物を詰め込む場合、荷主の工場から直接コンテナに詰め込むことができます。
またフォワーダーに依頼して、荷主が指定した倉庫で、貨物の詰みこみ作業を行うこともできます。
貨物が詰みこまれたコンテナは、コンテナヤードという場所に送られます。

通関業務が終わるまで、FCLはコンテナヤードで待機し、手続きが終わると船に積み込まれて、そこから海上輸送されます。

LCLの輸送手順

LCLの場合は混載のため、フォワーダーや船会社の手配で、コンテナ・フレイト・ステーションという場所からコンテナへの詰み込みが行われます。
通関や貨物の受け渡しもコンテナ・フレイト・ステーションで手続きされます。

通関が終わると海上輸送され、輸送先に到着すると現地のコンテナ・フレイト・ステーションに保管されるのです。

通関手続きが終わるまでその場所で待機し、コンテナの中に混載された貨物を荷主ごとに仕分けし、仕向け地に輸送されます。

FCLとLCLのメリットとデメリットとは?

貨物を運ぶ時にFCLやLCLのメリットとデメリットを知っておくことで、より効率よく貨物を輸送することができます。
ここからはFCLやLCLのメリットとデメリットについて説明します。

FCLのメリット

FCLのメリットで一番に上げられることは、荷主がコンテナを丸ごと一つ借りるので、他の荷主の貨物が混載することなく、そのため税関等の輸入申告や手続きが早くスムーズに行われることです。

また輸送中にコンテナを開けて荷物を仕分けするといった作業が無いので、貨物が紛失したり損傷にあったりするリスクが少なくなります。

高価な製品や破損が心配な貨物の場合は、FCLで運んだ方が安全と言えるでしょう。

FCLのデメリット

FCLのデメリットは、コンテナを丸ごと借りるため、貨物の量が少ないと割高になってしまうことです。

コンテナの貨物が満載にならない場合、デッドスペースが生じてスカスカのコンテナのまま、既定の料金で貨物を輸送することになってしまいます。

コンテナの中の貨物の量が少なくても、基本的にFCLはコンテナ1台分の料金が発生することを覚えておきましょう。

LCLのメリット

LCLでは荷主の貨物が少ない小口貨物なので、低コストでの輸送が可能になることがメリットとしてあげられます。

大口での輸送でない場合は、LCLを利用するとコストを抑えて貨物の輸送が可能になります。

LCLのデメリット

LCLでは混載のため、輸送先で他依頼主の荷物を仕分ける時に、紛失や破損といったリスクが発生することがあります。
輸送先の国によっては、コンテナ・フレイト・ステーションが整備されていないケースもあるため、貨物の紛失や破損の原因となる場合もあります。

LCL貨物では、原則としてコンテナに詰みこむ貨物は段積みが可能であることが条件です。
コンテナに段積みできない場合は、割増料金が発生するので注意しましょう。


コンテナが輸送先に到着した後も、中の貨物を仕分ける作業が発生するため、FCLにくらべると2日ほど工程が長くかかるということも覚えておきましょう。

FCLとLCLの分岐点について

コンテナ一台を借り切るほどでもないけど、大口の荷物を輸送したい、という場合などはFCLとLCLのどちらがいいか迷ってしまいますね。
このような場合、どこを基準にしたらよいのでしょうか?

FCLとLCLの分岐点について説明します。

FCLとLCLの使い分けは荷物の分量で判断

基本的にはコンテナの大きさに対して、どれくらいの荷物があるかどうかで判断します。

荷物の量が5~7平方メートルを超える場合は、20フィートのコンテナをFCLで輸送する方にメリットがあります。
または8~10平方メートルを超える場合は、40フィートコンテナをFCLで輸送する方が良いでしょう。
ただし輸送する品物やコンテナの種類によって費用が変わりますので、あくまでも目安と覚えておきます。

フォワーダーや船会社に問い合わせて、何社か見積もりを取って確認するようにします。

FCLの意味やメリット・デメリットを知り効率的な物流を

貿易用語で頻繁に出てくるFCLの意味や、FCLでの輸送について解説しました。

同じく頻繁に耳にするLCLについても理解し、違いを知っておくことで、より効率的な国際物流の手続きが可能になります。
貨物の量により、FCLかLCLを適切に選びましょう。

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