FCLとは?貿易用語で知っておきたいFCLの意味やLCLとの違い
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FCLとは?貿易用語で知っておきたいFCLの意味やLCLとの違い

海外に物を輸送する場合は、コンテナに物を積み込んで船での輸送や、飛行機での輸送に...

FCLとは?貿易用語で知っておきたいFCLの意味やLCLとの違い

海外に物を輸送する場合は、コンテナに物を積み込んで船での輸送や、飛行機での輸送になります。
その際にFCLという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?

貿易用語としてよく使われる、FCLとはどんな意味なのかを解説します。
また一緒に使われることの多いLCLの意味についても解説しています。

FCLとは?

FCLとは海上輸送で使われる、貨物の種類のことで、荷主がコンテナ一本を丸ごと借り切って輸送する形態のことです。
「Full Container Load」の略で、FCLと呼ばれています。

「FCL貨物」や「フルコン」「CY貨物」と呼ばれることもあります。

FCL貨物が出荷されてから到着するまでの流れ

それでは具体的に、FCLに貨物が詰みこまれて到着するまでの大まかな流れを見ていきましょう。

  1. 荷主が貨物を輸送する場合、最初にフォワーダーに手配し、コンテナへ貨物を積み込むことになります。その場合、コンテナへの積み込みは工場や業者の倉庫で行われます。
  2. 船にコンテナを積み込む前に、コンテナは港のコンテナヤードと呼ばれる場所に搬入され、そこで通関の手続きを待ちます。
  3. 通関で貨物の検査を受けて、輸出の許可が出ます。
  4. 船にコンテナを積み込み、仕向け地へ出発します。
  5. 船が目的地に到着すると、コンテナは船から降ろされてコンテナヤードへ搬出され通関を待ちます。
  6. 通関ではコンテナ貨物の検査を受け許可が出ます。
  7. コンテナはトラックに積み込まれ、荷受人の所まで運ばれます。

FCL貨物の料金は?

FCL貨物はコンテナ一本を丸ごと借り切るため、コンテナ単位で料金が計算されます。

輸送で使われるコンテナは企画で標準化されています。
FCLで使われるコンテナは、通常20フィートか40フィートのコンテナです。

・20フィート…長さ6,058mm×幅2,438mm×高さ2,591mm

・40フィート…長さ12,192mm×幅2,438mm×高さ2,591mm

20フィートコンテナの場合は長さが約6メートルで、40フィートコンテナの場合は、長さが約12メートルと覚えておくと分かりやすいでしょう。

FCL貨物の料金は、仕向け地やフォワーダーによって変わってきます。

詳細は各フォワーダーに問い合わせて確認するようにしましょう。

https://portrich.com/

小口の貨物を送りたい場合ですが、コンテナ一本を貸切るFCLでは効率が悪い場合があります。

その場合はFCLとは別の方法で貨物を送ることができます。
それがLCLと呼ばれる輸送形態です。

LCLとは?

LCLは、荷主が他の荷主とコンテナを共有して輸送する形態のことです。

「Less Than Container Load」の略でLCLと呼ばれます。

また貨物は、船会社が指定のコンテナフレートステーション(CFS:保税蔵置場)に持ち込まれ仕向け地別に他の貨物と混載されるため、「CFS貨物」と呼ばれることもあります。

LCLは海外へ貨物を輸送したいけれど、一本のコンテナを借り切るほどの貨物の量が無い場合に便利です。

LCL貨物が出荷されてから到着するまでの流れ

それではここで、LCLでは貨物が出荷されてから到着するまでに、どのような手順で行われるのか大まかな流れを見ていきましょう。

  1. 貨物の集荷は、1カ所に集められてからコンテナに詰め込まれます。荷主は船会社指定のコンテナフレートステーション(CFS)に持ち込みます。
  2. 仕向け地別にコンテナに混載されます。
  3. 通関で貨物の検査を受けて、輸出の許可が出ます。
  4. 船にコンテナを積み込み、仕向け地へ出発します。
  5. 船が目的地に到着すると、コンテナは船から降ろされてコンテナヤード、またはコンテナフレートステーション(CFS)へ搬出され通関を待ちます。
  6. 通関で貨物の検査を行い許可が出ます。
  7. コンテナフレートステーション(CFS)で混載されている貨物の仕分けが行われます。
  8. トラックなどに詰み変えられ、荷受主の所へ配送されます。

LCLでは、混載されるためにFCLと少し手順が違ってきます。

LCLの場合、コンテナの貨物の詰め込や受け渡しはすべてコンテナフレートステーション(CFS)で行われます。

LCL貨物の料金は?

LCL貨物の料金は、小口であるため貨物の量に合わせて料金を支払うことになります。

コンテナ一本を借り切るのではないため、FCLに比べると料金は低コストでの輸送が可能になります。

LCL貨物の料金は仕向け地やフォワーダーにより変わってきますので、詳しくはフォワーダーに問い合わせてみましょう。

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FCLとLCLの注意点

FCLとLCLではそれぞれに輸送のメリットがありますが、気を付けなければならない点もあります。
それぞれの注意点について見てみましょう。

FCLは料金が割高になる

コンテナを一本借り切るため、費用が割高になります。

貨物が大口でない場合は、LCLでの輸送を検討してみましょう。

LCLは輸送する貨物に制限がある

LCLの輸送では混載となるため、搬出入や仕分けに時間がかかります。

また仕向け地ごとにコンテナを開けて仕分けすることもあるので、貨物の損傷や紛失といった危険性もゼロではありません。

LCLでは他の荷主とコンテナを共有することから、輸送する貨物には制限があります。

例えば冷凍や冷蔵などの温度管理が必要な場合、臭いがある貨物、穀物などバラの状態のままの貨物などは、他の荷主の貨物に影響があるため混載することができません。

LCLとFCLの違いを知り効率的な輸送を

貿易をする上で欠かせないFCLですが、よく使われるLCLと合わせて覚えておくとより効率的な貨物の輸送ができます。

FCLとLCLの特長の違いを知り、スムーズな国際物流を行いましょう。


Portricheでは、FCLやLCLの手配も行っております。
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弊社はデジタル化に特化した新世代のサービスを、お客様に提供しています。

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